借り換えはホントにおトクかどうか、シミュレーションしてみよう!

今、消費者金融を利用している人の中には、毎月の返済が家計の大きな負担になっている人もいるでしょう。一般的な目安としては、消費者金融からの借入だけでなく、各種ローン(住宅、車など)の総支払い額は収入の4分の1以下に抑えるべきであり、3分の1を超えると生活に支障を来すともされています(諸条件によって個人差はあります)。
消費者金融からの借入に限定して考えると、月々の返済額を抑えていくことが、全体の総支払額を圧縮することにもつながります。借入額にもよりますが、通常の返済では利子分だけを払う形になり、いつまでも元本が減っていかないという悪循環も考えられます。
そこで、一度考えてみる価値があるのが、借り換えという行為です。借り換えには大きく2つの考え方があり、「より金利の安いところから借り換える」と「複数の借入を一本化して借り換える」というものです。
前者の「より金利の〜」については、「安い金利の業者」から新たな借入を行い、古い業者への繰り上げ返済を行うと言うことです。今よりも1%でも安い業者であればメリットはあるのですが、ここで注意が必要なことがあります。繰り上げ返済が前提となる行為であり、業者によっては手数料が必要となる場合があります。せっかく金利が下がっても、この手数料によって総返済額が増えてしまうこともあり得るのです。
また、借り換えによって返済期間が長くなるようであれば、金利が下がったとしても、かえって総返済額が大きくなってしまうケースも考えられます。このように、個人によって状況は大きく変わりますが、綿密な返済シミュレーションを行えば、返済が楽になることもあります。
一方、「複数の借入を一本化〜」は、俗に「おまとめローン」などと称されるものです。大手の銀行や消費者金融、信販会社などで「おまとめローン」の商品はさまざまに存在します。
例えば3社の消費者金融から50万円ずつの借入がある場合、総額150万円(以上)の新規借入を行って、当初の3社に完済することになります。このメリットは、月々の返済額を減らすだけでなく、借入を一本にすることで、返済日を一つにすることが挙げられます。精神的なプレッシャーを抑えられる上、金銭管理もやりやすくなります。
この「おまとめローン」は、年収の3分の1までしか借りることができないという、いわゆる総量規制の対象外です。例えば、年収600万円の人で、既に複数社からの総借入額が200万円(=年収の3分の1)を超えていても、「おまとめローン」であれば200万円以上の借入を受けることができます。
ただし、こちらも注意が必要です。「おまとめローン」にしても総借入額(元本)は変わらないのですから、結果的には返済期限が延びてしまうことも考えられます。全体的に「おまとめローン」の審査は厳しいともされ、それまでの返済状況や借入件数などによっては利用できないこともあります。

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