消費者金融を利用しやすくなった立役者、「ATM」でできること
銀行やコンビニエンスストアなどに置かれている現金自動預け払い機は、多くの場合「ATM」と呼ばれます。かつては「CD(キャッシュディスペンサー)」と呼ばれる、現金の引き出しのみが可能な機械も多かったのですが、現在ではこちらも含めた総称として「ATM」と総称されることが多いようです。
今となってはなかなか想像できないことですが、かつてATMは銀行の店舗内にしかなく、取り扱い時間が17時や18時までであったことがほとんどで、まして土日祝日は稼働すらしていませんでした。引き出しの列に並び、寸前のところで取り扱い終了になってしまうこともあり、運が悪ければ無一文の状態で数日間を過ごさなければいけないといった、笑うに笑えない話も20年ほど前まではよく聞かれたものです。
現在では銀行の店舗内はもちろんのこと、コンビニのATMはほぼ24時間365日稼働しており、利用者はいつでも引き出しや預け入れなどを行うことができます。こうした銀行やコンビニのATMサービス向上は、消費者金融の隆盛に一役買っているという考え方もできるのです。
銀行同様、かつては消費者金融の利用には、各業者の店舗に赴いて窓口もしくは無人契約機(ATM的なもの)で手続きを行う必要がありました。しかし大手・中堅の大多数の消費者金融の場合、現在では一般的なATMとの機能の融合(もしくは各金融機関との連携・提携)が進み、ほとんどの手続きを各銀行・コンビニのATMで行うことができます。
借入に関しては、ほぼ預貯金を引き出すのと同じ感覚で行うことができます。毎月の返済においては、窓口などの利用と比べて、ATMを利用するケースが圧倒的な多数派であるともされています。つまり、初回の契約などを除いては、消費者金融の店舗を訪れる必要性は皆無に近くなっているとも考えられます。
しかしここで、ATMを使った消費者金融の利用については、幾つか気をつけておいた方が良い点もあります。
まず、すべてのATMですべての消費者金融の取り扱いができる訳ではないということです。上記の通り、消費者金融でのATMは、あくまでも「提携・連携」という形のものがほとんどで、提携していないATMでは、何もできないのに等しいものです。提携済みであっても、一部の機能の制限(融資のみで、返済ができないなど)があるケースも見られます。消費者金融を選ぶ際には、自分の生活圏内のATMを確認する必要があるでしょう。
また、意外に見過ごしがちな点ですが、ATMでの借入・返済には手数料がかかります(消費者金融の店舗では不要)。利用明細書には必ず記載されていますが、一回の取引につき210円(取引額によって増減あり)が徴収されています。小さな額ではありますが、積もり積もれば大きな金額になってしまいます。利便性を考えるだけでなく、総支払額を見直し、必要に応じて手数料のかからない消費者金融の利用方法を考えてみることも必要かもしれません。